急性期病院・慢性期病院から転職した看護師の体験談まとめ
病院は患者さんの病気やケガのステージによって機能を分ける事ができます。
そして、それぞれの病院によって看護師に求められる資質、スキルも異なります。
急性期病院・慢性期病院の違い
急性期:大学病院・総合病院・専門病院・クリニック・診療所・企業・保育所
回復期:総合病院・専門病院・クリニック・診療所・リハビリ型病院
慢性期:リハビリ型病院・訪問看護
終末期:訪問看護・高齢者ホーム・ホスピス







しかし、慢性期の方がじっくりと患者さんと関わる機会が多いですが、楽というわけではありません。ご自身に合った職場を見つけられるとよいでしょう。


急性期病院の看護師としての悩み
1.私が看護師になろうと思ったきっかけ
私が看護師になろうと思ったきっかけは、自身の病気の体験です。
私は高校生の頃大きな病気をし、病院に通院する日々が続いていました。
その頃までは医療関係の仕事には興味がありませんでしたが、自身が病気をした経験から、病気を持つ人の苦しみが解るようになり、そのような辛い状況にある人に寄り添うことのできる看護師を目指すようになりました。
2.看護学校入学、就職後の悩み
その後看護学校に入学し、病院実習などで臨床経験をする中でも、患者さんは病気と闘う中で看護師からの「優しい看護」を求めていると感じました。
しかし、就職してからの私は本当に患者さんにとって「優しい看護」ができているのかどうか悩んでいます。
急性期病院に就職し、毎日が慌ただしいため一人一人の患者さんとゆっくり関わる時間や心の余裕が持てないと感じているためです。
他の患者さんのことが気になったり、業務終了時間を守らなければならないことなどを考えると、患者さんにもっと何かをしてあげたくてもできないというジレンマを抱えて働く日々が続いています。
3.恩師からの言葉
そんな時に看護学校時代の教員と話す機会があり、この悩みを相談しました。
すると「患者さんに時間をかけて接することが『優しい看護』とは限らない。短い時間の中でも密度の濃い関わりをすることが『優しい看護』に繋がるんだよ。」という言葉を頂きました。
この言葉を貰ってからは、忙しい中でも患者さんと密度の濃い関わりができているか、必要な看護が提供できているか、と少し前向きに考えられるようになりつつあります。
4.これからの目標
まだまだ未熟な自分ですが、これからも思考錯誤しながら患者さん、そして自分のために「優しい看護」が提供できるよう成長していきたいです。
急性期病院からの転職を検討中
なぜ私がこの病院を選んだかというと、やはり大きい病院ということもあり、自分の知識も向上しスキルを磨くためです。
またボーナス3回あり、自分にみあった給料をもらえるからです。
急性期の病院ということもあり、患者さんのローテーションも早いですし、自分の科ではない患者さんもきて、1年目の頃はとても大変でした。
また、1年目の頃は仕事の1時間前にきて準備するのも当たり前、帰るのも1番遅い時間だったので、転職を考えていました。
現在も職場の環境と、自分のスキルを高めることができるため、何とか仕事を辞めずに頑張っています。
私の友達は保健師の仕事をしていて、私の勤めている病院に転職してきました。
やはり看護師と保健師の仕事は似ていて、違うため勤めて半年ほどで退職してまたた保健師に転職しました。
なぜ転職したかを聞くと、保健師は夜勤もなく、朝から企業に行く時もありますが、しっかり残業代がつくとこが一番の違いだったみたいです。
また看護師は患者さんとの距離も短いが、死に直面することが多い職業です。
私も初めて仲良くしていた患者さんが亡くなった時は、仕事とはいえ悲しかったです。
やはり看護師と保健師も仕事はまったく違います。
自分のあった仕事をするとともに、自分のあった環境を探すことも大切だと思います。
転職する際は、自分にあった環境かをよく考え、看護師転職サイトなどの口コミを調べて転職する必要があると思います。
急性期病院から形成外科クリニックに転職した看護師
部署は消化器内科病棟で3年、部署移動があり呼吸器科病棟で2年働きました。
そんな中、お付き合いをしていた彼と結婚の話が出ました。
遠距離恋愛をしていたため私が退職して引っ越すことになりました。
辛い思い出もありますが、良い先輩や同期に恵まれていたので、今まで働いてきた病院を辞めるのは辛かったです。
引っ越した先では引越しの片づけと結婚式の準備があったのですぐに求職はしませんでした。
1年ほど専業主婦をして、結婚式と新婚旅行が終わってから求職活動をしました。
都会に引っ越すことになったので求人はたくさんあり、自分の希望する職場につくことが出来ました。
子供をすぐ作る予定はなかったのですが、家庭のこともしっかりやりたかったので日勤を選びました。
今は扶養の範囲内で時間や休日数を調節しながら働いていますが、来年からは扶養を外れてもう少し長い時間働こうかと夫と相談しています。
現在は興味があった形成外科のクリニックで勤務しています。高級感のあるクリニックで、クリニックとうよりエステサロンのようなところです。
こういった経験は引っ越さないとできなかったと思うので思い切って引っ越してきてよかったと思っています。
看護師のいい点は不況の中でも雇ってくれるところが必ずあるし、激務ではありますがお給料もちゃんともらえます。辛い実習や国家試験を乗り越えて看護師免許をとっておいてよかったと思いました。
内科から緩和ケア病棟がある三次救急病院・救急病棟に転職した看護師
高齢者が多くまた緩和ケアに興味があり退職しました。2ヶ所目は緩和ケア病棟がある三次救急病院に就職しました。
5年の経験がないと緩和ケア病棟にはいけないと言われ重症集中治療室に配属になりましたが、当時の師長さんが差別的なところがあり私は徹底的にマークされている感じがあり消化器科の病棟へ異動となりました。
そこの病院は三交代で、以前の病院は二交代だったので体の調子が崩れるばかりか準夜、休みが休日も休んだ気がしませんでした。体調も崩しがちになり緩和ケアをやりたいと思ってましたが断念し退職ししました。
現在は二交代の病院に就職し3年になります。就職したときは血液内科病棟に配属されましたが一昨年、異動を命じられ救急病棟で働いています。
私が看護師になった理由は三才のときに入院したとき、看護師さんに注射の時に側で励ましてくれたこと、夜、おねしょをしてしまいどうしようと起きていたら巡視できた看護師さんが優しく着替えをしてくれたりしてもらった事が記憶に残り私もそんな看護師になりたいと思って志望しました。
私が目指す看護師像はいつも笑顔で患者さんの立場になって考え寄り添う看護を提供することです。
三つの病院を経験しそれぞれ特徴も違いますし見学などしても実際、働いてみないと分からない事が多いなと痛感しています。
これから転職する方へのアドバイスとして、面接などでは素直に自分の考えなどを面接官に伝える事が大切だと思います。
転職も緊張や不安など大きいと思いますが病院の理念などを読み自分の考えに近い所や福利厚生などにも目を向けるといいと思います。
救急指定病院から転職した看護師
看護師として初めて就職した病院は救急指定の病院で入退院の激しい病院でした。先輩看護師のサポート体制もあってよい病院で、給料も良かったのですが、病棟のトップである師長の入れ替わりでした。
そのため以前の環境と変わったことにより精神的に大きなダメージを受け、6ヶ月程休職しました。休職後も復帰はしましたが、やはり職場環境と人間関係に馴染めず、退職し転職しました。
次に転職した病院も一応救急指定の病院ではありましたが、転職する前にいた病院に比べたら救急件数も少ない病院でした。
しかし、そこで待っていたのもやはり人間関係の壁です。病棟のトップである師長さんは病棟のスタッフ全員を守らなければならない立場にあります。平均年齢も高く人生経験の豊富な方が一杯で自分の精神面が保たれず7ヶ月で結局また転職することになりました。
今勤めている病院は病棟も1つしかなく病床数も30床と少なくて救急指定の病院ではありません。給料はそこそこですが、職場環境、人間関係はよい所だと感じています。
平均年齢はやはり高いですが、病院の中で看護師を率いるトップの看護部長や師長さんの受け入れの姿勢がまずは違ったこと、一人一人のスタッフを大事に思っている姿勢が私には強く感じられました。
まだまだ看護師として、社会人として未熟な私を受け入れてくれ、配慮しながら声をかけて下さる職場環境だからこそ今も働いていられるのだと思います。
今回の転職は看護師の転職業者を使わず気になる病院があったため自分から電話して就職した病院でもあります。
また以前勤めていた病院に比べたら給与や賞与も減りましたが、看護師の仕事は給料で選ぶものではないということを改めて感じました。
看護師は自分の身体の健康があっての仕事です。自分の健康が保たれないと人の看護なんてできたものではないです。自分の健康が保たれ生き生きと働ける場所が適しているのだと今回2回の転職をして思いました。
看護師は天職ではありますが、看護師という本来の役割を忘れずに生き生きと働いていきたいです。
三次病院のICUから転職、二次病院の慢性期病棟から外来に異動した看護師
精神的に苦痛であったことと、結婚・引越しがあったので転職しました。看護師になる事は幼少期から漠然と描いていて憧れでした。中学生の時には自然と看護師になることだけを目指していました。
看護学校に進学してから救急分野に関心を抱きICUを希望しましたが、性格的にマイペースなうえに、患者様と言葉を交わして関わることが好きだったのでICUには不向きだったと思います。
現在ではワークライフバランスを重視しており、家庭と仕事の両立をするためにはどうすれば良いのかと考えた時に、今までは考えたこともなかった外来勤務を選択しました。
看護師経験が浅いので不安もあり、病棟の方がスキルを磨いたり、何よりやりがいが多いのではないかと迷いもありました。しかし外来看護師だからこその役割はあります。
病院の顔となる存在でもあると思うので、患者様とのコミュニケーションの中でニーズを引き出し、安心と安楽を与えられる看護師になりたいと考えています。
必ず患者様は見ているので、忙しいを理由にはせず丁寧且つ迅速に対応し、差別することなく平等に関わっていきたいと思います。私の場合はキャリアがないので転職は不安でした。
また、前職での勤務期間が短いことから学んだことや、成長として残るものが少なかったことから、転職の面接時にアピール出来ることがなかったです。
しかしそこを逆手にとって、自分に合った分野で心機一転から学んでいきたいと前向きに伝えました。
また、病院の理念を調べて、その理念が自分の看護観に重なるため、自分の思う看護を実践して成長していけると感じたと伝えた時は、相手方の反応も良かったです。
転職する際は、教育体制や福利厚生や給与面、休日等のことが気になると思いますが、その病院ならではのこと、例えば勤務開始時間は8:30とあるが大体何時頃出勤しているかや、1日の流れ、休憩の取り方等を聞いておくと、転職前からイメージ出来て良いかと思います。
慢性期病棟から転職して分かった自分に合う好きな分野
慢性期であったため、基本的には50~60代以降の患者様が多く、80代から100歳代の方まで居ました。
そのため、治療以外にいろいろな話やケアをするためにベッドサイドに居ることが多く、病気の経験から人生の経験まであらゆる話を聞かせてもらいました。
数日で退院される方は少なく数週間入院される方がほとんどのため、患者様の生活の一部に自分たちも入っているような感覚で看護を行っていました。
その後結婚をし、7年ほど勤めた病棟を退職、数か月の休職の後クリニックに就職しました。
駅ビル内のクリニックであったため、とても多くの患者様が来院され、病気での受診から健康診断、予防接種、内視鏡など多岐にわたり仕事を行いました。
その中で、自分が患者様の名前などをほとんど記憶できていないことに気づきました。
ほんの数分だけの関わりのため、仕方のないことなのかもしれませんが、後から○○を行ったAさん、と言われても全くピンとこないのに、自分のサインがされている処置伝票を見たときは寒気がしました。
自分は何を見て看護を行っていたんだろうか。果たして看護を行っているんだろうか、責任をもって仕事ができているんだろうか、と怖くなりました。
おそらく、自分には短時間で患者様と向き合う看護は向いていなかったのでしょう。長い時間関わり関係を築ける看護が向いているんだと感じました。
その後、夫の仕事の都合でクリニックを退職し、今は専業主婦ですが、復職するときには入院や入所されている患者様・入所様の生活に寄り添いながら仕事ができる職場での仕事を望んでいます。
同じ急性期病院で転職した看護師
北九州市にある急性期病院で看護師(正社員)として働いています。
子どもを産むまでは年収400万ありました。
子どもを産んで復帰してからは夜勤にも入ってなかったので350万ぐらい貰っています。
急性期病院で働いた理由としては先輩から外国にも研修が行けれるという単純な理由で入職し13年勤めました。
転職回数は初めてです。
転職の理由としては上司からのパワハラに耐えれなくなったのと子どもが小学生になり通勤時間も車で1時間かかっていました。
その3つが重なり辞めようと決心しました。
理想の看護師像としては職員、患者から頼れる人、憧れる人になりたいです。
転職活動で今まで自分がしてきた物が決して無駄ではなかったと感じています。
また上司からのパワハラを受けさらに強くなった自分もいて何事にも動じなくなりました。なので逆に上司には感謝しています。
面接の対策としては履歴書にこの仕事を希望した理由がありますが面接では実際のこと(本音)を聞かれます。
また子どもが小さいと特に小さい病院やクリニックなどは大きな病院とは違い中々長く休むことができないので採用されるのが難しいこともあります。
ただそこは相談をしながらするのも一つの手だと思っています。
また今まで自分の基本給がどの位あるのか確認し面接のときに基本給やボーナスが1年に何回あってどのくらい貰えるのかも確認をした方がいいと思います。
でないと採用されたのはいいが実際のとこ低ければせっかくの仕事も楽しくなくなり早く辞めてしまうかもしれません。
転職をするとまた新しい環境や仕事内容など面倒臭いことや嫌なこともあると思います。
でも今の所で働くよりもまた違う職場で働くと世界も違い新鮮な気持ちになります。
私はパワハラで辞めてしまったんですが辞めて本当によかったと今でも思います。後悔もしていません。
今の仕事が本当に楽しく周りからは生き生きしていると言われています。
急性期病院の消化器内科から回復期リハビリテーション病院に転職した看護師
その後、回復期リハビリテーション病院、回復期リハビリテーション科で現在も勤務しております。
最初の急性期病院の頃は、三交代で働いており、日勤→準夜勤→深夜勤の流れでしたので、丸々24時間の休みがほとんどなかったです。
準夜勤が16時30分~0時30分、深夜勤は0時~9時15分でしたが、出勤は勤務時間の1時間前にはしていました。
準夜勤帯に入院患者や急変があると帰りは朝5時とかでしたし、深夜勤も申し送りや指示受けなどがあれば帰るのはお昼過ぎることもありました。
もちろん、日勤業務もほぼ残業でしたし、遅い時は、深夜勤者が出勤する時間までかかることもざらにありました。
おかげで、2週間毎日出勤している、みたいな時も度々ありとにかく疲労困ぱいでした。
回復期リハビリテーション科での勤務は、前医での経験を生かし、二交代制の病院へ就職しました。予定入院しかないので残業はほぼなくなりました。それにともない、給料は減りました。
私が看護師になった理由は、幼い頃から医療系に興味があったことと、本当は他の職業を目指していたのですが、受験に失敗し看護学校にしか合格できなかったためです。
これまでに転職は2度しました。
転職の理由としては、まず看護学生の頃から回復期リハビリテーション科で働きたいという夢があり、そのために看護師としての基礎知識をつけるために最初は急性期病院に就職しました。
学生の頃から、急性期病院では3年働き、その後回復期リハビリテーション病院へ転職予定でしたので、最初の転職は人生計画の予定通りに行いました。
2度目の転職は、当時お付き合いしていた方と結婚の話があがり、県外同士だったため、彼のいる県へ転職しました。
私の目指す看護師像は、ナイチンゲールです。
五感をフル活用し、少しの変化にもすぐに察することができるよう、また、自分が存在するだけで、患者さんを癒してあげられるような、常に患者さんに寄り添った看護が行えるようになりたいです。
私の場合は、職場に対する不満で転職をしたわけではなく、自分の人生計画に応じた転職であったため、就職の時も素直に自分の思いを口にできたので面接では失敗しない自信はありました。
面接では、自分の看護師像や人生観がはっきりしていれば落ちることはないと思います。
これから転職を考えていらっしゃる方へ、一つだけアドバイスをするとしたら、とにかく自分というものを偽らずに面接に臨むことです。
嘘やきれいごとを並べても面接官にはバレますし、そこで人間性を見られますので素直な気持ちで臨むことが一番かなと思います。もちろん、前医での不満などはご法度ですが。
